コピーコントロールCDの意義

海外で,SONY BMGのコピーコントロールプログラムがウィルスに利用される恐れがあることが発覚したようで,軽いお祭りになっています.rootkitというツールは良く知らないのですが,記事を見る限りはやりすぎてしまったんですかねー.

取りあえず,コピーコントロールCD自体の是非は置いておくとして.コピーコントロールをかける場合,そこまで気合いれてやる必要はないのではないかなと思います(もしかしたら,rootkitを使った方法が簡単に行え,かつ効果が高いからなのかもしれませんが).いろいろな場所で言われているように,コピーコントロールをかける側とそれを破る側はイタチごっこが続いています.そのため,完全なコピーコントロール技術は存在せず,どんな技術をもってしてもいずれ破られてしまいます.では,コピーコントロールをかけることには意味がないのかというとそんなことはないと思います.コピーコントロールをかけることによって,(恐らくそれなりの多数を占めるであろう)PCの知識が浅いユーザを(不正の市場から)締め出す効果は十分にあります.以前,誰かが

WimMX,Winny以前でもWebページやFTPなどを通して海賊版ソフトウェアの交換は確実に行われていた.では,なぜこれらのP2Pソフトがこれほど問題視されるのかという言うと,PCに関する知識をほとんど必要とせず,文字通り誰でも利用可能であったためである.

と言っていましたが,コピーコントロールCDにも同様のことが言えるのではないかと思います.すぐに破ることができ,傍から見てる(ここで見てる人とは,ある程度PCの知識を持っている人)と,もはやそれに意味がないように映っていたとしても,それを破ることができない人は確実に存在していて,それによって「誰でも」CDを無制限にコピーできるという状況は避けられます.なので,どんなコピーコントロール技術でもそれなりの効果はあると思います(後は,コストとの兼ね合いでしょうか).

まぁ,根本的な解決ではないですし,「ふざけるな」と思う人も出てくるでしょうが,コピーコントロールCDの実際の意義としてはこのようなところではないかなと思います.