あまり強い言葉を遣うなよ,弱くみえるぞ

某漫画の台詞のパクリですが,ちょっと印象深かったので.漫画中で言われている(文字通りの)「強さ」ではないですが,日常でも同様のことを感じる機会が良くあります.

Web上にあるテキストやBBS,果ては日常の会話でもそうですが,文章中(会話中)に「絶対」,「当然(当たり前)」,「常識」などのようなある意味”強い”言葉を好んで(?)使う人がいます.何らかの話題に関して議論している場合などに良く見られる光景ですが,このような類の言葉を多用する人を見ていると,何かその人の限界のようなものを感じてしまいます.

このような類の言葉には,確かに,他人に有無を言わさず自分の観点で話を進めていくことが出来るような強さが(ある程度は)備わっています.ですが,それは逆に言うと,こういった言葉を持ち出さないと話を進めていくことができないという(弱い)側面も持ちあわせていることになります.そして,多くの場合この側面がその人の限界のようなものを映し出すことになります.さらに,そのような強い言葉を持ち出すときは,当人が感情的になっている場合が多く,そのこともまた限界を写しだすことを助長しています(必ずしも感情的に書くことが悪いという訳ではないですが).

いつかも書きましたが,書き手(話し手)が「常識」と書いた(言った)時点で,もはやそれは常識ではないと思います.同様に,「絶対」,「当たり前」と書いた(言った)時点でそれは絶対でも当たり前でもないのではないかと思います.それにも関わらず,このような言葉を使って話を進めていくと,読み手(聞き手)には,書き手(話し手)の強引さが目につき,最終的にそれが書き手(話し手)の限界として読み手(聞き手)に映ります.こういった言葉を使わないと話が進まない場合ももちろん存在するとは思いますが,そういった場面でも無闇に”強い”言葉を使うことは,やはりその人の限界を映し出してしまいます.

逆に,こういった強い言葉を使わずに多数の人を納得させることの出来るような文章(会話)には,その人の凄さのようなものを感じます.書いたりしゃべったりする際には,少し気をつけたいものです.