終わりなき教育改革

振り子を戻さないで−−。来年4月の全国学力テストで、市区町村の足並みがそろっていない現状が毎日新聞の全国調査で浮かび上がった。「教師自身も自分の指導の仕方を見直し、指導に生かすことができる」と肯定的な意見がある一方、約40年前まで行われていた全国学力テストの廃止の原因となった「過度の点数競争」「学校間の序列化」を危惧(きぐ)する声も根強い。さらに、私立は冷ややかな視線で国の動きを見守っている。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20060709k0000m040108000c.html

この業界もいろいろと試行錯誤しているようで.一般的に評判最悪の“ゆとり教育”ですが,ちょっと面白いなと思った記事をひとつ.

「総合的学習の時間をなんで与えたのかというと、もっと自分たち教師にいろいろ教え方を工夫させてください。学習指導要領があまりにもがんじがらめだという意見が非常に強かったんです。また、忙しい、忙しいというから土曜日を差し上げたんです。そしたら、学校の時間を増やしたり、部活をさらにやったりしている。忙しいというのなら、部活をやめたらいいんです。また、家庭が教育を学校に任せすぎてるんです」

http://kodansha.cplaza.ne.jp/broadcast/special/2003_10_22/content.html

マスコミの煽りも手伝って,文部省はトチ狂った改正を行っていると思われがちですが(実際トチ狂ってるのかもしれませんが),多くの場合そういった改革も無から生まれている訳ではなく,教育現場の職員や子を持つ親から,そういった不満や要望が出ているから改正される訳です.

国民(今回の場合,教育現場の職員や子を持つ親が主)は,基本的には不平不満しか言いません.そして,何となくですが国民は,心の隅では全ての人が幸せになれるような神の如き改正案が存在するという幻想を抱いているような気がします.その結果,いざ改正案が施行されてみると,そのデメリットばかりに目がいってしまいさらに不満が溜まることになります.

教育に関して,どの問題は仕方ないと諦めるかという認識を一致させる必要があるのかなと思いました.