新聞との付き合い方

新聞を読んでいない私が言うのも何ですが.下記の例をもとに,新聞との付き合い方について思ったこと.

前年調査より3ポイント減ったものの、過去10年、50%前後を推移している。年代別では、20歳代で「読まなかった」が前年より7ポイント増の48%となり、この質問を開始した1980年以降では最多だった。若者の「本離れ」が浮き彫りとなった。一方、50歳代、60歳代で「読まなかった」は、それぞれ49%(前年比6ポイント減)、51%(同10ポイント減)に減少し、「本回帰」となった。


「1か月読書せず」49%、若者の本離れ進む

数字から言えるのは,“この世の中,老いも若きも男も女も本などほとんど読んでいない”なのですが,この記事は何とかして“本を読まない若者と本を読む年寄り”を印象付けようとしています.

新聞は,大きく分けて2つの役割を持っています.その日(前日)に起こった事実を伝えること,そして自分(新聞社)の思想を広めることです.1社しか新聞を読まないのは危険と良く言われたりしますが,その主な理由は後者にあります.1社しか読まないと,その新聞社の(広めたい)考え方があたかも真理(≒現在の世論)であるかのように錯覚してしまう恐れがある,ということです.

そして,新聞の危険性はもう一つ存在します.それは,“記事を作る時間が非常に限られている”ということです.新聞は,基本的に毎日刊行されます.そのため,記事の執筆,編集に許される時間も,基本的には,一日となります.そのため,考察や推敲が行き届かない記事も存在し,中にはほとんどやっつけ仕事ではないのか,と思えるような記事もあります(同様の問題は,blogにも言えることですが).だが,心配のしすぎではないかなあに,かえって免疫力がつくなど,迷文と語り継がれている記事も数々存在していますが,このような記事が世に出回る原因の一つとして,そのような時間のなさ(編集でチェックしきれない)があるのではないか,と思います.

紙媒体の新聞を読むにしろ,Yahoo! JAPANなどのポータルサイトでチェックするにしろ,提供されている記事はすべて新聞社から作られているものです.そういった意味では,新聞はなくてはならないものでしょう.しかしながら,やはり記事(特に,記者やその新聞社の主張が込められているような記事)を読む時には眉につばを塗って読む必要があるのだろうな,と思います.