IPv6の時代は到来するのか

JPNICが4月にとりまとめた報告書「IPv4アドレス枯渇に向けた提言」の中でも、2009年から2022年の間に枯渇するとの予測が紹介されており、IPv4アドレスの枯渇は「「割と現実感を持っているように見える」。


・・・(中略)・・・


「ビジネス面は、言い切るしかない。IPv6ができれば、新しいアプリケーションが生まれる。『新しいビジネスを作るんだ』と説明してやっている」(友近氏)といったコメントのほか、「IPv4の枯渇が目前に迫ってこないと、説明も難しい」(阿部)などの意見が挙がった。


IPv4アドレスは数年後に枯渇、通信事業者の対応状況は?

どこかで,IPv4の枯渇は2016年位って聞いたような聞かなかったような.大体その辺りで枯渇するのでしょうか.“新しいビジネスを作るんだ”て言葉が何ともいい感じですね.何か無責任で

ビジネスとしては,ひとつは,エニキャストなどを押し出すのかなぁ,と思ってます.エニキャストは,複数のIPアドレスの中で“最適”なものを一つ選んで通信する方式なのですが,似たようなものでCDN (Content Delivery Network) と呼ばれるサービスが一定の成功を収めてます.幸いYouTubeなどのおかげで,マルチメディアコンテンツの通信への関心も再燃してきているので,“サーバを分散して配置してIPv6のアドレスを付加すれば,プロトコルが勝手に最適なものを選んでくれるよ!”とか言って宣伝することになるのでしょうか.

もう一つは,かなりの数の中継ルータが置き換えられることになるので,新たに設置するルータに何らかの機能を付加するという戦略かなぁ,と思います.REDとかDiffServなどそれなりに有効性が示されているものでも,“でもルータ全部置き換えるとか無理じゃないか”と言われて終了というケースも多いので,そういう意味では,この移行期は確かに何かしらのチャンスが潜んでいるのかもしれません.この辺りの技術が採用されれば,QoS保証(or 差別化)の議論などももう少し新しい道が開けそうなのですが.

まぁ,実際は“つべこべ言ってんじゃねぇよ!移行しないと終わるんだよ!!”と言う位切羽詰まらないと,やはり難しい気はしますが.そして,ビジネス的に一番儲かるのはルータ屋さんじゃないかなぁ,という感想.この辺りもいろいろな思惑がぶつかり合っているところなのだと思いますが,さてどう出るか.

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