話の面白い人と面白くない人の差

話の面白い人と面白くない人の差とは,話すネタの内容よりも話すタイミングにあるのではないか,とふと思いました.

ある芸人が,“話のネタというものは,そのネタを披露する最高の機会というものが存在する”という話をしていてなるほどと思った.私なんかは,何か面白い話を聞くとだれかにしゃべりたくてウズウズしてしまい,すぐにしゃべってしまうからダメなんだなぁ.

予備校時代の講師の言葉ですが,確かにその通りかなと実感する機会は結構存在します.同じネタであっても,何もないときにいきなり“ねぇねぇ,そう言えばさぁ〜”としゃべり出すのと,ある程度会話が盛り上がっている時にその話と関連させて“そう言えばさぁ〜”と切り出すのとでは,聞いている人の興味の惹きつけ度合いや面白いと感じさせる閾値はかなり変わってきます.そのネタ自体がかなり面白いものであるならば,そのような事をあまり気にする必要もないのかもしれませんが,そんなにたくさん面白いネタがあるとも限りません.そういう場合は,話を持ち出すタイミングを少しでも考えると,印象も結構変わってくるのでは,と思います.

また,話の長さというも重要なファクターであると思います.2ch今北産業というスラングが使われています.これは,“今来た私にこれまでの流れを三行で説明してください”という意味らしいのですが,この三行というのはなかなか面白いな,と感じます.あまり関心を持ってない人の興味が続くのは,三行程度の言葉が限界なのでは,と感じることが多々あります.

なので,まずはじめに三行程度の言葉で概要をしゃべり,“ふんふん,それで?”と相手が興味を持ってくれたらもう少し詳しい内容をまた三行程度でしゃべる,さらに興味を持ってくれたらさらに・・・という感じで話を続ける,逆に,“へぇー,そうなんですかぁ(棒読み”と言ったように興味も尽きたなと感じたら適当に切り上げる,と言った方法が良いのではないかなと思います.この辺りは,どこかで見た(歌の)コンテストにも似ています.アピールする時間があらかじめ決められているのだけれども,その時間内に審査員から好印象を勝ち取ることが出来たならば,アピールする時間が少し延長される,のような感じ.

面白い話をするには,幅広くいろいろな話のネタを持っておくことはもちろん重要です.しかしながら,人が覚えておけるネタの数には限界があります.なので,そのネタをいかにタイミング良く披露できているか,の差が話の面白い/面白くないに表れるのではないかな,と思います.