興味を持たせる事の難しさ ― 統合メディア論事件、その後

ちょっと前に議論になった統合メディア論事件。統合メディア論事件に関しては、好奇心と怠惰の間:これはspamですか?あたりを参照して下さい。

はてなは一般受けしない、と良く言われます。上記のような講義に用いられたことによって参入してきたユーザなどは、その溝を越える足がかりの一つになるのかもしれない、と感じています。

システムの発展とノイズの増加 - Life like a clown

この事件のときに、私は上のように書きました。それで、実際どうなるのかなと思い、この時にちょっとした仕掛けをしておきました。何をしたのかと言うと、この時に問題となった blog の RSS フィードをRSS リーダに登録しておきました。

そして、その結果はと言うと、見ると分かると思いますが散々と言うような結果でした。あれから一ヶ月近く経っていますが、あの時以降 blog を更新した人はわずか一人。その一人もこの講義前から使っていた blog のようなので、実質ゼロと言ってもよいのではとも思える状況です。はてなブックマークRSS リーダなんかも少し眺めてみましたが、11/11 で止まっているものばかりです。別アカウントで利用している(わざわざ講義で使ったものをそのまま使いはしない)という希望的観測もできますが、その可能性は極めて低そうです。

結局、講義で「無理やり使わされた」ものに対して興味を持つ人はほとんどいなかった、という結果を見せ付けられることになりました。

興味を持つ前に授業で習ってしまったものは、どうしても自分からやろうという気にはならない

以前、友人がしゃべっていた言葉です。少し極端かなとも思えますが、似たような気持ちを抱く人は割りと多いのではないでしょうか。モチベーションのないものに対する壁はかなり大きいようです。これは講義に限ったことではなく、例えば、以前に別の友人が私にロボの素晴らしさ(?)を熱く語ってくれましたが、私はそれに興味を持つことはできませんでした。また、ちょっと前に話題になった世界史も、私は、習った記憶はありますがほとんど何も覚えていません。

何かを教える上で、最も重要な事項の一つは教えられる側に興味を持たせること、と言われたりします。ですが、それは相当に困難な事なのだな、と再確認させられる事件でした。