僕は知ってることはその場で答えるし、知らないことは検索して答える。まぁそれはいいんだけども、少年は僕が便利な人だと思ったみたいで、頻繁に質問に来るようになってしまいました。
・・・(中略)・・・
僕は一人で感動しながら、greasemonkey を使えばもっと速く操作出来るし、君が greasemonkey を書けば人の速度も向上することが出来る、これ程素晴しいことはないよね? とか質問したらば、「そっすかね?」とか言われて、「調べてくれてありがとうございました」と丁寧にお礼を言い残して、彼は帰ってしまいました。
http://d.hatena.ne.jp/kotorikotoriko/20070710/1184075510
速度が重要なのだとしたら,恐らく高校生はすでにそのことを(意識はしていないだろうけれども)理解しているのだろうと思います.なぜなら,“授業中の内容であれば,講師(?)に聞くのが最速である”と言う事実をきちんと認識しているからです.それこそ,ブラウザをタブブラウザに変更することによって短縮できる時間とは比べ物にならない位速く・・・
私の研究室の教授が以前に“最近は皆,Webの力を過信して何でもかんでも検索することで解決しようとしてしまう.分からないことがあれば,まず人に聞いてみて欲しい”と言った類の話をしていました.特に,私などのようにPCに触れている時間が極端に長い人は,なまじWeb上に存在する情報量の多さとそれを効率的に検索してくれるGoogle(などの検索サイト)の存在を知っているため,それのみを武器に闘おうとしてしまいます.
必要な情報を素早く取得するには,
- どこにどのような情報が存在するか
- 必要な情報を効率的に取得するにはどのような手段(ツール)を用いれば良いか
をきちんと把握しておく必要があります.しかし,これは何もWeb上だけの話ではありません.自分の周りの人はどのような分野に精通しているかを把握しておくことや,どのような情報であればWebよりも書籍を当たった方が次善か(またはその逆)判断できる能力なども重要です.また,人に情報を提供してもらったときのお礼の仕方や,“それ位,自分で調べろヴォケ!”と相手の気分を害してしまった:pときのフォローの仕方なども,間接的にですが,情報を取得する速度に関わってきます.
学生は,強力なテクニックを教えると何でもそれを使って問題を解こうとしてしまうから困る.例えるなら,雑兵1匹からいきなりグレネードランチャーをぶっ放すような.最初はハンドガンで闘ってみるとか,いろいろあるだろ?
いつかの予備校の講師の言葉.Webという強力な武器を知ってしまうと,私達はややもすると,それのみで全てを解決しようとしてしまいます.今,私達に必要とされるものは,“もっと別の(簡単な)方法はないか”という意識なのかなぁと思いました.
There's more than one way to do it.