先日,知人の家で何となくテレビを眺めていたときのひとコマ.数人で集まってテレビを見るなんて随分と久しぶり(そもそも,テレビを見ること自体かなり久しぶり)だったので余計にそう感じたのかもしれせんが.
ある番組で,“最近,携帯電話でショッピングをする人(女性)が増えている”という特集をやっていました.その特集では,あるファッションショーの会場で,モデルが着ている服を見ると同時に携帯でその服を購入する(若い)女性達の姿が写しだされていました.その後,その女性達が語る携帯ショッピングの利便性,それに対する,オジサンオバサンの受け入れられないと言う類のコメントが順々に流されていきました.そして最後に“俺たちもやっぱりこっち(オジサンオバサン)側だよな”と口走る私達.
この一連の流れを見ていて,何だか全てが予定調和だな,という感想を抱きました.ただ,同時にだからこそ良いんだろうなとも思いました.
TBS「アッコにおまかせ」の初音ミク特集に批判相次ぐの記事に対するはてブコメントの中に,“マスコミの流す内容はいつもこのような感じだろう.そして,それが普段私達が楽しく見ているもの”と言った類のコメントがいくつか見られました.初音ミクの件は,制作側のシナリオが露骨すぎたなどの問題があったため祭り状態になりましたが,確かにそうなのだろうなぁと思います.顔見知りな相手と一緒にテレビを見るとき,熱い議論になりそうな話題の番組は,(時には良いかもしれないが)見ていて非常に疲れます.そのため,そのような時には視聴者は見た瞬間にある程度オチが分かるような予定調和な(無難な)番組を好みます.
こんなつまらない番組,と良く言われますが,そう言ったつまらない番組が必要とされる場面も多々存在しており,だからこそメディアもつまらない番組を放送し続けるのだろうな,と実感できたひと時でした.