Twitter 衆愚化論は思ったより早く叫ばれるようになるかもしれない

広瀬香美が『Twitter』を「ヒウィッヒヒー」と命名! ネットで大批判を受ける | ガジェット通信 GetNews より.釣りタイトルかなと思ったら普通に批判していたので少し驚きました.ねとらぼ:広瀬香美さん「Twitterはヒウィッヒヒー」 一夜で流行語に - ITmedia NEWS 辺りの記事(のタイトル)のせいもあるのでしょうか.

私は,自分のタイムライン(TL)上でたまたまこの一連のやり取りを眺めていたのですが,このときに TL から伝わってきたものは,かつて自分がネットゲームをプレイしたての頃に感じていた高揚感のようなものでした.Twitter は非同期とは言え,かなりチャットに近い性質を持っています.そのため,その場にいる(知らない人と)何らかの話題を共有していると言う一体感も手伝って,ちょっとした一言からどんどんヒートアップしていきます.

しかし,この類の発言はそれ(発言)だけでは,その場に居合わせた人達が感じていた面白さは伝わりません.

あれ?すごく面白かったんだけどなぁ。。。。。
酒の席での話は後日書いてもあんまりおもしろくない、わかるか?この意味。。。。

http://d.hatena.ne.jp/wakamura_you/20070620/1182320821

・・・(中略)・・・
これは恐らく,面白い/面白くない,が話の内容だけでは決まらないからだろうと思います.私達は,一連のやり取りの中で(最も)面白くて盛り上がった部分だけを切り取って後の話のネタにします(上記の例だと,タコヤキに関するやり取り).しかし,それが面白いと感じるかどうかは,話の内容も重要ですがそれ以上に,その話題にたどり着くまでのプロセスや話に関わっている人の状態が大きく関わってきます.それ故,そのプロセスを共有できていない人に話すと,その内容がどんなに面白かったとしても,その面白さは半減してしまいます.

話の面白さ=内容+タイミング - Life like a clown

先の発言も発言自身と言うよりは,一連のやり取り,夜中と言う時間帯,話題の渦中にいる人が有名人,と言ったように様々な要素がかけ合わせってあの熱気(面白さ)が生まれました.そのため,現場に居合わせなかった人たちに,発言だけ切り取って紹介したとしても「何が面白いのか分らない」と感じるのは当然だろうなと思います.

Twitter の外で叫ばれる Twitter 衆愚化論

ここ数日,勝間和代さん(kazuyo_k),広瀬香美さん(kohmi)がかなり活発に発言しているせいもあり,(お二方をフォローしている人達の周りだけでしょうがそれでも)Twitter にかなり熱気が漂っています.この熱気のある TL を眺めながら,「そろそろ Twitter 衆愚化論が叫ばれるようになるかもなぁ」と感じていました.ただ,当初は,見たい人(フォローしている人)の発言だけを見ていられると言う Twitter の性質上,そう言う事は起こらないのではないかと結論付けていました.

twitter 衆愚化論てのは,確かにちょっとだけ頭の中をよぎったが,現状の BOT ほいほい状態でも何かうまく回ってるところを見ると,大した変化はないのではないだろうか.

http://twitter.com/tt_clown/status/2762678797

しかし,広瀬香美が『Twitter』を「ヒウィッヒヒー」と命名! ネットで大批判を受ける | ガジェット通信 GetNews と言ったような記事を見ていると,Twitter 衆愚化論が叫ばれるのはむしろ Twitter の外側で,なのだろうと思います.特に有名人の発言は,その場に留まらず様々な場所で紹介されてしまいます.これが,単一の発言で完結している場合なら良いですが,先にも述べたように Twitter の性質上「発言自体よりも一連の流れが大切」と言う発言も数多く存在します.そのため,後者に属する発言が紹介され続けると「実際に参加していた人達」と「それ以外の人達」の間の温度差が大きくなっていきます.その結果として,「それ以外の人達」の中から「もうだめだ! Twitter は死んだ! Twitter 衆愚化論! Twitter 衆愚化論!」が噴出するのは時間の問題かもなぁと感じました.