批判ブックマークがもたらす効果

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20100216/1266289037 より.記事の内容自体には感想を述べてもどうしようもないと感じているので,今回は別の話.何を今さらと感じる人も多いでしょうが,一度明文化する事が大切と感じたので記述してみます.

上記の記事のブックマークコメントを見ると,予想通り批判のコメントで埋まっています.該当記事については私も大体似たような不快感を感じて終わったのですが,批判コメントを書く際の重要な点として「その時の怒りにまかせてコメントを書いて(ブックマークして)しまうと,結果として該当 blog を助けてしまう」と言うものがあります.

ぼくが、あのエントリーで実現しようとした真の狙い。それは、「アフィリエイト」である。端的に言うと「お金」だ。ぼくは、アフィリエイトによって得られるお金への欲求から、あのエントリーを書いたのである。

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20090731/1249050965

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20091217/1261061018http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20100118/1263806642 辺りからも推測できますが,この blog はアフィリエイト目的で記事を書いているようです.この blog に限らず「アフィリエイトのために記事を書いている」と言う人は少なからず存在します(多くは上記のように自ら宣言したりはしないので,多分そうなのだろうなぁ程度の予感でしかありませんが).

はてなブックマークは,ブックマークされた記事に多くのアクセスをもたらしてくれます.特に はてなブックマーク - 人気エントリー に掲載される程度の被ブックマーク数を集めれば,該当の記事は上手く行くと 10,000 PV/日ものアクセスを稼ぎだす事もあります.これは,個人 blog の単一記事が稼ぐアクセス数としてはかなりのものです.

しかし,はてなブックマーク人気エントリー(hotentry)は頻繁に入れ換わるため,たとえ人気エントリーに掲載されたとしても,その記事は 1 〜 数日程度しかアクセス数を稼ぐ事ができません.そのため,blog から発生するアフィリエイトが目的の場合,人気エントリーに掲載されるような記事を(数日単位で)書き続ける必要があります.

批判ブックマークの効果

大量の被ブックマークを集めるほどの良質な記事を書き続けると言うのは非常に困難な事です.そこで,人気エントリーに掲載されるテクニックの一つとして「他人をイラつかせるなどしてブックマーク・コメントを書く事を誘導するような記事を書く(所謂,釣り記事)」と言う手段を取る事があります.そして,上記のような blog は

などのように,この手段をひたすら(かなりの頻度で)取り続けている事が分かります.

何を目的に blog を更新しているのかは人それぞれなので,上記のようなスタンスの blog についてとやかく言う事はできません.しかし,一方で,そう言った blog ばかりで溢れてほしくないと言う願望も存在します(少なくとも,私はそう思ってる).そのため,上記のような「釣り記事でブクマを稼ぐ」blog で溢れてしまうような状況を改善するためには,読者の各人が「ブックマークする事によって発生する効果」を理解して行動する必要があります.

disりたい、ネガコメ書きたい、俺のカッコイイdisりっぷり見て欲しい!

なんて時もあるだろうけど、だからといって
そういう時にうっかり、はてなブックマークなんて使っちゃうと、
それは、相手にみすみす「リンク」なんていう極上の飴玉あげちゃってることになるんだよ。

そしてそれはもちろん、対象のページの「信頼」へとつながる。
たとえ、はてブのコメントの内容がネガコメ一色だったとしても。

きみがひとつ、はてなでブックマークするだけで、たとえ1userだったとしても
5個くらいリンク増えるよ。もっと増えるかな。

本気でdisりたいのなら、はてブしちゃだめ - ぼくはまちちゃん!(Hatena)

批判コメントを書く目的でのブックマークは冷静に

人のせいにするのはそろそろやめませんか?:Geekなぺーじ でも似たような話が出ていましたが,釣りのような記事が氾濫するのは,読者がそう言ったものに反応してしまうからと言う面がある事も事実です.そのため,ブックマークする際に気を付ける事は,「自分がブックマークする事によって発生する効果を知り,冷静になること」だろうと思います.

「上記のような釣り記事を完全に無視する事」を達成するのは不可能です.それは,ブックマークする側(読者)も利用目的は人それぞれだからです.記事をブックマークする事によって発生する効果を認識した上で,「筆者の手助けになるかどうかなんてどうでも良い」と考えて批判ブックマークを行う人も数多く存在するでしょう.Web は娯楽の要素が非常に強いので,全て認識した上で楽しんでやっているのだとしたら,それも一つの選択肢だろうと思います.

しかし,個人的な印象ですが,そう言った事を考えずに「あの記事を書いた人の助けになんか微塵たりともなりたくない」のような不快感を抱いているにも関わらず,その場の感情に任せてブックマーク・コメントを書いてしまう人は今でもかなり存在しているように感じます.そのような人達にブックマークをする事で発生する効果を理解してもらい,ブックマークする際には直前に一度冷静になってもらうように呼び掛ける事は大切ではないかと思いました.