はてなブックマークの現状 - Life like a clown と はてブ衰退論 - Life like a clown に関連して,はてブ衰退論についての前回を踏まえた雑感.この話は,上記 2記事をあわせた,個人的な主観と推測なので当たってるか外れてるかは知りません.・・・と言う程度の話.
まず,はてブ衰退論 - Life like a clown で示したように,全体としては,はてなブックマークは現在も引き続きそれなりに良い感じの成長曲線を描いているのだろうと予想しています.あの時は,「Twitter 経由のアクセスやらも適当にうまく取り込んで何だかんだでうまく成長していくんじゃないかな」と思っていて,この予想は基本的には現状でもあまり変わりありません.
ただし,はてなブックマークの現状 - Life like a clown のデータを取って分かった事として,現状では予想以上にはてブのかなりの割合が 2ch まとめブログに依存していると言うものがあります.これは,「3 or 5ブクマ戦略」のように,ほとんどゼロコストではてなブックマークから結構な量のアクセスを見込めるために多くの PV 目的(≒アフィリエイト目的)のサイトがはてなブックマークに注目した結果ですが,一方で,はてなブックマークも,現在の成長の結構な部分をこれらのサイトに頼っている事になります.なので,既に,スパムフィルタなりカテゴライズによる隔離なりの何らかの対策を取ってしまうと,はてなブックマーク自体としても結構なダメージを食らうレベルまで来てるんじゃないかと言う気がしました.
さて、ネットに話を戻して、それらのサイトがどうなるかというと、主に二つ。一つは、それまであったユーザーのできる事を何らかの形で制限して、そのようなスパム的なものを防ぐ。そしてもうひとつは、そういった儲け系の場となってしまい、同時に普通のユーザーがそれに失望して離れていってしまう(その時、何らかの受け皿となる新しいWebサービスが生まれたりする)。ぐるなびなどは前者で認証を厳しくしていましたし、ブログランキングサイトは全般的に儲け系御用達になってしまったような感じがします(そしてそのうちいくつかはサービスを終了。それが原因かどうかはわかりませんが)。
はてブも、ここの分岐点に到達しているのではないかと思われるのです。すなわち、今までより何かの制限を加えるか、それとも自由なまま成り行きに任せるか。しかしたとえスパムといえど自由度を制限することは、何らかの影響を与えてしまうわけです。そもそもスパムとそうじゃないものの基準は人によって違うわけですしね。だから、そのバランスが難しいところでしょう。まあ最善のただ一つの方法なんてあるわけないと思いますので、いくつかの試行錯誤を繰り返し、バランスを取るしかないのかなと思います。まあこれははてな本体の判断を待つしかないかなと。
スパムエントリーがはてブを利用するのはネットの歴史的には自然という話 - 空気を読まない中杜カズサ
上記でブログランキングサイト等の例で分かるように,この手のスパム行為を放っておくとユーザが離脱していつかは滅びてしまいますが,一方でフィルタリング等の隔離を強行しすぎると,それはそれで健全化する前に死亡する可能性もあります.その辺りの問題もあってなかなか動きにくくなってんじゃないかなぁと妄想したりしました.