一週間遅れですが……先日、Boost.勉強会 #12 大阪 へ参加してきました。最近は、東京の方へ遠征したりとかする事も減ってきたので Boost.勉強会に参加したのも久しぶりな気がしたのですが、各セッション楽しく聞かせてもらいました。
技術的なお話は、http://www.slideshare.net/fadis/cweb-23287589 と言う発表が Web 上でも結構な注目な集めるなど興味深いものがいくつかあったのですが、今回は、id:faith_and_brave (@cpp_akira) さんの C++ コミュニティを作る と言う発表に魅かれたので、それに関連した事を何か書いてみます。
勉強会のライフサイクルは通常、下記のようになる。
- 取りあえず有志で集まり、勉強会を開催する
- 主催者、参加者ともに何らかのメリットを感じれば、回数を重ね、徐々に参加者も増える
- マンネリや分裂など、さまざまな問題にぶつかり、衰退へ【パターンA】
- 主催者がいろいろな工夫や苦労を重ねて開催を続ける(微妙な平衡状態)【パターンB】
- 特に問題もなく、淡々と回数を重ねる【パターンC】
つつがなく勉強会開催を続けている老舗の勉強会は、2の段階から、3ないし4に陥ることなしに、あるいは何かの工夫をして5の状態に至ったといえる。
小江戸らぐ(前編):頑張らない勉強会 − @IT自分戦略研究所
Boost.勉強会を契機にして広がった新しい(?) C++ コミュニティも、主催者である @cpp_akira さん、各地で会場を確保してくれている方々、発表常連となっている方々など、一部の主力メンバーの頑張りによって支えられている面がそれなりにあり、該当の方々のバイタリティにはいつも感心させられています。一方で、今回も高校生の方が初発表と新しい輪も広がっているようなので、こう言った雰囲気がもっと広がると良い感じに続いていくのかなと思います。
個人的にもいくつか「コミュニティの崩壊・終焉」を見てきたのですが、経験上は以下のどちらかのパターンに当てはまる事が多かったように記憶しています。
- 主力メンバーとその他の間での意識の差が大きすぎて、脱落者が続出(主力メンバーの要求についていけなくなる)して存続不可能になる。
- 「まったり」、「自主性」、「楽しく」等の言葉の下でだらだらとした活動を行い、やがて自然消滅する。
コミュニティの持続には、「仕事ではないので強制させるのは良くない(長続きしない)が、かと言って何の規律もないとうまくいかない」と言う非常に難しいさじ加減を必要とします。この辺りは私自身もどうやれば良いのかよく分からない部分です。
物事を始めるには情熱が大切だが、物事を続けるには習慣化が大切
コミュニティへの個々の貢献に目を向けると、C++ コミュニティを作る の発表中にあった「やる気だけでは長続きしない」的なお話が印象に残りました。何か新しい物事を始める際に最も重要になって来るのはやる気等の情熱なのですが、そのやり始めた物事をやる気だけで続けていくのはかなり困難な事で、どこかのタイミングで「凄くダルい時もあるんだけど、何となく続けている」のように習慣化させる事が重要となってきます。
発表中では、「小さなバグでもいいから見つけたら報告する」と言った事が紹介されていましたが、活動内容は何であれ、自分で習慣化できそうな何かを見つけるのが最終的にはコミュニティの存続に繋がっていくのかなと思います。これは、例えば、「Twitter でそれっぽい事を適当に呟く」と言った事でも効果があります。
羽鳥 インストールパーティーを開催するとき、なるべく広げようとしたんです。地域のケーブルテレビで告知までしたんですが、ことごとく失敗。結局、前から知っている人がそれを見てくるだけなんですね。
よしおか 結局、自分のできることは、自分の知り合いを呼ぶことだけですよね。だけど、例えばブログに書いたり、メーリングリストで発信したりしていると、たまに新しく参加する人が現れる。カーネル読書会では、「今回が初参加の人は?」と手を挙げてもらうんです。すると、何人かいるんですよ。それを地道に増やすしかないんですかね。
小江戸らぐ(後編):「弱いところ」をさらけ出せ − @IT自分戦略研究所
「コミュニティに新しいメンバを増やす」と言った事を考えた場合、もっとも効果的な方法は「知人の紹介」となるようです。まったく知らないコミュニティへ飛び込むのはやはりそれなりの勇気を要しますが、隣に知り合いにいるだけでもだいぶ心理的なハードルが下がります。
私自身も、環境の変化等もあって、最近は C++ コミュニティに関連するような活動はほとんどやってない状態なのですが、プログラミング系で最初に深く関わった言語、あるいはコミュニティなので、何らかの活動を続けられるように習慣化を目指したいなと思いました。