それでも更新頻度は重要である

Geekなページ:ブログ更新頻度が重要ではない10の理由 がなかなか面白かったです。しかし、これを読んでも個人的には更新頻度は重要な気がしたので、以下に反論を少し。

まず、時間をかけた分だけ質が向上する訳ではないことがあります。確かに、2、3分で仕上げたようなエントリであるならば更新しない方がマシかもしれません。また、1日で1エントリを仕上げるのに比べて、1エントリに2日かける方が、読み直し作業が入る分、質は向上するかもしれません。ですが、それ以上の時間をかけたとしても目に見えるほどの質の向上が見込めるかと問われると、それは難しいのではないかと思います。さらに、質にこだわり始めると、質のプレッシャの下で没にしてしまうエントリが増え、結果としてそのサイト(blog)の寿命を縮めてしまいかねません。個人が達成できる質の高さには限界があるので、ひたすら質の高さを追求するよりも、及第点と思える程度のエントリをコンスタントに更新する方が良いのではないかと思います。

次に、自分の認識とネット世間の認識にはずれがあることが挙げられます。このblogに関して言うと、全アクセス数の3分の1を たった一つのエントリ が稼いでいる訳ですが、エントリの質という観点で言うと自分自身ではそこまで高いとは思えておらず、むしろあっちの方が良く書けたと思っているのになぁ、と言う感想を持つことも少なくありません。ネット世間において人気になるかどうかは、質の高さだけではなく、話題自体が面白そうかどうかなど様々な要因によって決まります。その意味でも、質にこだわりすぎて没にしてしまうのは勿体無いと言え、不完全でも良いからある程度、文章としてまとめられたら第三者の目が届くところに公開してしまうのが良いように思います。

最後に、“ファン”という見方自体が Web1.0 的かなぁという気がします。まず、Web1.0、Web2.0 に関わらずあるサイトの“ファン”になってしまうと、その“ファン”となった読者にとっては内容もさることながら更新されていること自体も重要なことになります。“愛しのあの子のblogは今日は更新されているかしら♪”みたいに。直接そのサイトへ訪問するにしろ、RSS リーダで確認するにしろそれは変わりません。そのため、“ファン”を多く獲得することを目的とするのならば、Web1.0、Web2.0 に関わらず、更新頻度は重要な要素となります。そして、Web2.0 的(笑)な現在のインターネットにおいては、昔からのニュースサイトに加えてはてブに代表される SBM の普及などによって、サイト単位と言うよりもエントリ単位で評価される傾向がより強くなってきました。そのため、自分のサイトの人気を上げるためには人気のエントリがいくつあるかが重要となってきます。逆に言うと、ゴミのようなエントリがわんさかあっても、その中に良エントリがいくつかあれば人気を勝ち取ることができます。

偉大なアーティストの一人と言われるビートルズだが、彼らが作った楽曲の中には駄作も山のようにあった。

昔、知り合いから聞いた言葉なのですが、分野に限らず人気のあるエントリを勝ち取るためには、ある程度の弾数を取りあえず撃ってみることは必要ではないかな、と思います。

個人的な結論としては、更新頻度はそれなりに重要な要素である。ただし、“更新すること”が目的となってしまうのは良くない。ということになるかな。ネタがあるのならば質など気にせずどんどん書けば良い。ネタがないなら沈黙しておけば良い。