CubePDF 4.0.0 をリリースしました。修正・変更点は下記の通りです。
Arm64 版 Windows への対応
現在、Cube シリーズも Arm64 版 Windows への対応を進めています。CubePDF に関しては 3.0.0 にて Arm64 版をリリースしましたが、4.0.0 ではより簡便にインストールできるように、使用するフレームワークを .NET 6.0 から .NET Framework 4.8 に変更しました。これによって、4.0.0 以降は .NET 6.0 デスクトップ・ランタイムを別途インストールする事なく利用できます。
尚、アプリケーション側は諸々の都合で引き続き x86 版として作成されています(CubePDF の仮想プリンター側は Arm64 ネイティブ)。また、これに関連して、もし DLL 'gsdll32' を読み込めません:指定されたモジュールが見つかりません と言うエラーメッセージが表示された場合、別途 x86 版の Microsoft Visual C++再頒布パッケージ をダウンロード後、インストールを実行して下さい。
多言語対応に関する改修
CubePDF は 1.0.0RC16 より日本語に加えて GUI の英語表示に対応しましたが、これ以降、非日本語圏のユーザーにも数多く利用されるようになりました。また、ユーザーからのご支援により、ドイツ語 (3.1.0 以降)、簡体字 (4.0.0 以降) での表示にも対応するなど、多言語対応が進んできました。そこで、今後、より簡便に多言語対応を進めていくために、4.0.0 では該当機能に関する改修を行いました。
新しい言語への表示対応手順
ここでは、CubePDF Utility において未対応の言語での表示に対応するための手順について簡単に記載します。尚、基本的には GitHub 上の CubePDF リポジトリ に対してプルリクエスト (PR: Pull Request) を頂く事を想定しています。また、これまでに対応した言語は Applications/Converter/Main/Sources/Texts ディレクトリ下で確認する事ができます。
まず、該当ディレクトリにある English.cs ファイルをコピーし、対応する言語の名前に変更して下さい。例えば、ABC 言語の表示に対応する場合は、Abc.cs となります。次に、Abc.cs をテキストエディタ等で開き、EnglishText となっているクラス名を該当言語の名前に変更し(ABC 言語の場合、AbcText となります)、各行の右側の引用符で囲まれている英語の部分を翻訳して下さい。
internal class AbcText() : Globalization.TextGroup(new() { // nameof() の部分は変更せず、各行の右側の部分を翻訳して下さい。 { nameof(Text.General_Tab), "General" }, { nameof(Text.General_Source), "Source" }, { nameof(Text.General_Destination), "Destination" }, { nameof(Text.General_Format), "Format" }, { nameof(Text.General_Color), "Color" }, { nameof(Text.General_Resolution), "Resolution" }, // 以下、同様 });
中国語(簡体字)での表示に対応
前述した通り、4.0.0 では中国語(簡体字)での表示に対応しました。この対応は、@wcxu21 様によるプルリクエスト によって実現したものになります。ご支援、誠にありがとうございました。
ファイル名の初期値を決定する方法を改善
CubePDF は、印刷ボタンを押したアプリケーション側から伝えられたドキュメント名を基にして、変換後のファイル名の初期値を決定しています。4.0.0 では、この初期値の決定時に、できるだけアプリケーション名が含まれないようにするための改善が行われました。
その他の修正
その他の修正は下記の通りです。
- Ghostscript を 10.3.1 に更新
- iText を 8.0.4 に更新
CubePDF をご利用のユーザーは、ダウンロード用ページ より最新版インストーラーをダウンロード後、上書きインストールによる更新をお願いします。また、ソースコードは GitHub 上の弊社リポジトリ で参照・取得する事ができます。