昨日、はてブニュース を見ていたら、ブックマークページに「アメブクま」と言うタグの並んでいる記事を見つけました。気になってググってみると、どうやら Ameba ぐるっぽ と言うサービス内にあるコミュニティの一つのようです。
はてなブックマーク等のブクまIDを取って大幅アクセスアップ!!貴方が読者さんやアメンバーさん達のブログをブックマークすればその人達のブログもアクセスアップ!
当然読者さんやアメンバーの人達がアカウントを取れば貴方のブログや記事がぶくまされる機会も多くなります。
【アメブロアクセスアップ】ソーシャルブックマークグルっぽ「アメブクま!」|Amebaグルっぽ
思想的には リンクファーム に近いでしょうか。
これまで、はてなブックマークでは これはspamですか? - 好奇心と怠惰の間 などのように「特定グループが徒党を組んで*1グループ内の記事を相互にブックマークし合う」と言う現象がいくつか観測され、そのたびに問題提起がなされてきました。ただ、これまでは「対象となるグループの構成人数が少ない」、「一時的なものである」などの理由で、放っておいてもそのうち消えると言うものばかりでした。
これらに比べると、今回の例は構成人数(2010/09/17 現在、160人)などの点でもう少し大きな問題になる可能性があります(昨日閲覧した時には 140 人台だったので、かなりのスピードで増加しているようです)。
BOT を使うなどメンバ全員の記事を機械的に相互ブックマークしていくのであれば、はてな側も SPAM として弾くでしょうが、上記のようにブックマークする際に各メンバの判断が入るような事例だと対処方法に困りそうです。また、コミュニティ内でも発生し得る問題については認識しているようで、以下のようなコメントが残されていました。
相互ブックマークの「不自然さ」にちょっと疑問を持たれたということ。行き過ぎるとスパム的になってしまうのではないかと、危惧されています。
…(中略)…
まず、意見を言わせていただきます。
mitonさんの、
自分が「これはいい記事だ」って思う記事に対してブクマする。
というやり方に賛成です。ただし、気に入った あるいは 友達のブログをブックマークするのはごく自然なことです。そういう自然なブックマークを咎めるような空気にはなって欲しくないな。と思います
ソーシャルブックマークについてのそれぞれの考え ご意見、質問など|Amebaグルっぽ
よく「SBM の正しい(本来の、本当の、...)の使い方とは」のような話を見たり、聞かれたりします。この際に、「ブックマーク」と言う言葉に拘って「後から再び閲覧する(可能性の高い)記事のみを追加する」行為を「本来の SBM の使い方」と主張する人にもしばしば出会います。
この主張は、これはこれで一理あるとは思います。ただ、実際の SBM の使われ方(特に、はてなブックマーク、およびそれ以降に出現した国内の SBM サービス)としては、それよりはもう少し緩い形で「何となく気になったときにぽちっと押す」位のものが主流であるようにも感じます。これは、どちらかと言うと twitter の fav ボタンや各種 SNS の like(イイね!など)ボタンに近い役割となります。この観点で考えると、上記の主張にある(友達は置いておいて)「気に入ったブログ(記事)をブックマークする事」は、現状ではまぁ自然と言っても良いレベルかなとは思います。
また、リンクファームでも実際に問題になるのは数百・数千規模単位で行われる大組織のネットワークです(=小規模なら検索エンジンに見つからない、ということにもなりますが、やるかやらないかは各自のご判断でどうぞ。仮に検索エンジンのインデックスから除去されても皆さんの自己責任でお願いします)。
リンクファームと相互リンクの違い :: SEO - FAQ
リンクファーム問題でもそうですが、この辺りの問題は、結局(対象となるグループの)規模次第になる事が多いです。そして、規模と言う点では、現状のはてなブックマークの新着エントリ掲載への閾値 (5users) を考えると上記の 160人と言うメンバ数は十分脅威(問題)になり得る規模です。アメブクま! は、今後どう言った問題が起こるか、また、それらの問題にはてな運営側がどういう判断を下すのかに興味があるので、しばらく注目していようと思います。
尚、個人的には、はてブユーザ間の類似度 - Life like a clown で述べたように「ユーザ間のブックマーク内容の類似度を取って、その値に応じて生の被ブクマ数を低減させた値を新着エントリなどのページに掲載する際の閾値に用いる」と言う形が良いのではと思っています。この方法に関しては少し真面目に考えた事もあったので、この方法で低減させた結果を見てみたい気もしました。
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*1:徒党を組んでいると言う認識の有無は別問題として、結果としてそう言う形になってしまったもの