釣りタイトルを付けると言う事

先日の はてなブックマークが本当にやばいかもしれない - Life like a clown が予想外の反響を得ていて、やや意外に感じています。恐らく、タイトルがネガティブ(釣り気味)だったからなのでしょう。私は、別にはてなには恨みも何もありませんので、その事は明記しておきます。ガンホーには 積年の恨み がありますが……

話が逸れました。はてなブックマークの成長度を外部から推測する指標の一つとして、エントリー総数、および総ブックマーク数の推移を 2011 年頃から継続的に追っています。調査した結果は何度か簡単な雑感とともに公開していたのですが、これまでの記事への注目度はブックマーク数で言うと「多くて 2 桁」と言ったところでした。それが今回は、1 桁違うレベルにまで跳ね上がっています。

はてなブックマーク以外にも様々なところからアクセスがあるようなので、最終的な PV は 2 桁〜 3 桁違うだろうと思います。ブログ記事は、ある程度いろんな人に読んでもらう事を期待して書いているので読者が増え、それに伴って自分の気付かなかった点を指摘してくれる人が増える事*1 は良いと思う反面、(ネガティブなタイトルを付けた記事は特に)なかなか自分の意図が伝わらないままコメントや言及記事等経由で拡散していくのを見るのは複雑な気分になると言うのも正直な感想です。

……

ちなみに、前回の記事に関しては、1 年を通してと言うよりは「直近 3 ヶ月の推移(特に 2013 年 9 月)」を見ての感想でした。「いつまでも成長なんて続くわけないだろう。前年度並みであれば十分じゃないか」と言うコメントを数多く頂きましたが、2013 年 9 月の値に関しては、いきなり前年を飛び越して 2 年半以上前の規模にまで急落しており、その点を見て「やばいかもしれない」と表現しました。

言い訳おわり。

煽りはいらない、しかし煽らないと誰も読んでくれない

ソースを失念してしまったのですが、誰かの「煽りはいらない、しかし煽らないと誰も読んでくれない」と言う言葉が強く印象に残っています。

Web 上で「私が N ヶ月で ○○ 万 PV を稼いだ方法」等のアクセスアップに関する記事を読むと大体書かれている事の一つに「タイトルで釣れ」と言うものがあります(実際は、もうちょっとマイルドな表現ですが)。大量の情報が氾濫している現在の Web において、多くの記事はクリックされる事もなくスルーされます。そう言った状況から次のステップ(取りあえずページを開いてもらう)へ進むために、センセーショナルなタイトルを付けて読者を釣るのが「手っ取り早い」手法の一つなのは事実だろうと思います。

その一方で、この手法は敵もたくさん作ってしまう事となります。見知らぬ数多くの第三者に向けて記事を公開しているので敵がまったくできないなんて事はあり得ないのですが、そうは言っても「無駄に」敵を作りたくないと言う葛藤に頭を悩ませます。また、こう言った Web の状況を「そう言うもの」と完全に割り切ってしまい、その状況に最適化された行動を取ってしまうと「だんだんと人が数にしか見えなくなってしまい、ダークサイドに堕ちるのではないか」と言う不安にも襲われます。

何が言いたいかというと、ブログというのは自由にいろんなことが書けるメディアのようでいて、実際にはそうはいかないということ。人にもよるのだろうが。
…(中略)…
ブログをやっていて、それほど面白いメディアでもないなあと思うのは、想定される罵倒が想定通りで、ぐったりくることだ。そうわかっていたら書かなくていいじゃないか。実際、最近はそういう話はできるだけ書かないようになった。でも、要所要所でそれでも市民の声の記録としてのブログなんだから、世相の記録として書こうかと思うことはあり、書いて……ぐったりする。しかたないな。ネガティブに沈んでいてもなんだし。

それでも、炎上メディアみたいなブログは書きたくないし、自分がどうでもいいよそれと思う話題は書かない。それゆえに読む人が減っても、いいやというのはある。

10年間書いて、メリットがあったか。よくわからない。そんなにないと思う。

デメリットのほうは今書いたようなうんざり感とかいろいろだ。作らなくてもいい敵をいっぱい作ってしまった後悔はある。見えないところでしこたま嫌がらせを受けたけど、その、僕を頭から罵倒してかかる人にも、それだけ怒らせる攻撃を与えたということになるのだろう。そういう反省はある。

極東ブログ10周年: 極東ブログ

仕事であれば割り切れるかもしれないのですが、趣味でやっていると「好きな事を書きたい。でも、ちょっとはアクセスあった方が……でもでも、叩かれたくはないし……」と言う感情に対して、なかなか答えを出すことができません。PV と自分の中での倫理観と書きたいものを書くと言う意欲と、この辺りのバランスをうまく取っていきながら長く続けていければ良いなと思います。

*1:Google Reader の終了が関係しているのでは?と言う点は完全に失念していました。