沈黙を破るオーディエンス

コミュニケーション能力 - Life like a clown へのアクセス数が前日比 1,000% 超となかなか面白いことになっていました。この blog では初の出来事で、楽しませて頂きました。訪問された皆さま、どうもありがとうございました。

前置きはこれ位にして今日は「はてなブックマーク」について考えてみようと思います。

blog や Web サイトの管理人が抱く悩みのひとつとして、閲覧者からのレスポンス(メール送信やコメント欄へ書き込みなど)がほとんど存在しないため、閲覧者がどのような感想を抱いているのかが分からないと言った事が挙げられます。

オーディエンスの反応によって、演技が成功したか失敗したかがわかる。しかしサイト・ブログの演技者にとっては、対峙しているのは<沈黙のオーディエンス>である。相手は見えないし、相手がどう感じているかがわからない。メールやコメントをもらうこともあるだろうが、ごく一部を代表しているだけだし、反応には偏りがある。ほとんどの人は沈黙し、どう思っているのかわからない。アクセス数が増え、<沈黙のオーディエンス>が増えれば増えるほど、沈黙の重圧は大きくなり、演技がぎこちなくなる。心理的緊張が高まり、そして閉鎖へと追い込まれる。

…(中略)…

オーディエンスは面倒なことを避けたがる。これは自然なことだ。メールでわざわざ反応を示すなんてことはしない。その瞬間、オーディエンスと同時にパフォーマーにもなるので、社会的には状況が複雑になるだけだ。多くの人は沈黙を守る。<沈黙のオーディエンス>は必ず存在するし、それを悪いとは思わない。

沈黙のオーディエンス

実際、先のコミュニケーション能力のエントリに関しても、コメントなどはほとんどついていません(それが、悪いと言っている訳ではない)。

さて、この沈黙のオーディエンス問題ですが「はてなブックマーク」という機能がこの悩みを解消する方法の一つとなるかもしれません。はてなブックマークはその名の通りブックマークのための機能ですが、それぞれのブックマークに対してコメントをつけるオプションが用意されています。そして、(ユーザが外部公開していれば)そのコメントは誰でも(つまり、blog や Web サイトの管理者にも)閲覧することが可能です。その結果、このコメントを通して、管理者はオーディエンスの反応を得ることができるようになります。

「拍手ボタン」や「投票システム」と違い、ユーザは、基本的には「はてなブックマーク」機能を自らのために利用しています(その副次的産物として前述した成果が得られている)。そのため、前述したもの(拍手ボタン、投票システム)よりも飽きるという事が起こりにくいという利点も存在します。

ブックマークしてもらえる程、(良かれ悪しかれ)魅力のあるテキストでなければ機能しないという問題はありますが、オーディエンスの沈黙を破る有効なアプローチの一つであると言えます。