Twitter がやばい

5月の月間アクセスが個人的にかなり衝撃的だったので,5月のアクセスに関して纏めておきます.
一言で言うと「Twitter がやばい」でした.

上記は,Google Analytics にデータが残っている 2008/07/01 からの月間アクセス数の推移なのですが,今月がかなり飛びぬけた値になっている事が分かります.今月のアクセス数のほとんどは プログラマの嫁が知るべき97のこと - Life like a clownが稼いでいます.4月以前の月間アクセス数は良い時で 3万程度だったので,5万アクセスほどを一記事で稼いでる事になります.

この現象に大きく寄与したのが Twitter の存在でした.下記はいくつかの記事の被ブクマ数,ツイート数 (Topsy 調べ),いいね数,アクセス数を一覧にしたものです(プログラマの嫁が知るべき97のこと のアクセ数は,http://d.hatena.ne.jp/tt_clown/touch/20101218/1292609206 と合算した値になっています).5月は, はてな的プログラミング言語人気ランキング - Life like a clown を手元で更新しやすいように(ローカルで)スクリプト化した プログラミング言語「基礎文法最速マスター」ランキング も再びかなりの注目を集めており,被ブクマ数だけで言えばこれまでの最高を記録したのですが,これと比べてもかなりのアクセス数を弾き出しています.

タイトル 期間 Hatena Twitter Facebook PV
プログラマの嫁が知るべき97のこと 2011/05/01〜30 880 1,691 510 44,886
基礎文法最速マスターランキング 2011/05/01〜30 1,606 236 35 16,556
はてな的プログラミング言語人気ランキング 2010/02/01〜28 1,168 230 0 15,165

Twitter の特徴は,はてなブックマークに比べて(アクセス数的に)息が長いと言うものです.はてなブックマーク (ホッテントリ) は,その性質上,2, 3日もすれば該当記事からのアクセスはほぼ落ち着くのですが,Twitter で人気になったものは「面白いと思った人が呟く」→「フォロワーが RT する」と言う所謂口コミ効果が続くので,アクセスがかなり長い間続くようです.実際,このブログのアクセスは半月ほど経った現在でも,それまでの 1.5〜2倍程度で推移しているようです(最近はてなカウンターを設置してパブリック設定にしているので,詳細は http://counter.hatena.ne.jp/tt_clown/?cid=11 で確認できます).

検索エンジン経由でのアクセス数の増加

今回の「お祭り」でもう一つ気になったデータは,「検索エンジン経由でのアクセス数」でした.以下の図は,Google Analytics検索エンジン経由での月間アクセス数の推移を表したものです.

SEO 等を何も考えてないせいか,これまではいくらホッテントリ入りしても検索エンジンからの流入数にはほとんど影響がなかったのですが(何故か単調増加してるのはまぁそう言うものなんでしょうか),今回に関しては検索エンジン経由のアクセス数にも結構な影響を与えている事が分かります.

アクセス流入元の増加

2005年からブログを続けていますが,かなり長い間,ブログを始めてすぐでも「ある程度は自分で狙える」アクセス数アップの方法は,ほとんど「はてなブックマーク」のみでした.似たような話は 2ch まとめブログの中の人でも思っているようで,2ch まとめブログでも身内?でのリンク回しを除くとある程度は自分でコントロールの効くアクセス流入元ははてブだったようです(参考:http://blog.livedoor.jp/funkasoku/archives/1988808.html).

これが,ここ数年でだいぶ様相が変わってきました.Twitter は(うまく口コミに乗れば)はてブを遥かに凌ぐ媒体になりましたし,Facebook も何だかんだ言って結構伸びてきてるようです.特に,Facebook の「いいね!」に関してはソーシャルボタンを設置するかどうかで随分と変わる印象なので,ソーシャルボタンに関してはこれからさらに重要になってきそうと言う気がします.

はてブの問題として,「どんな記事でも数日でアクセス数が伸び悩み始めるので,そこそこの記事を数多く打った方がマシ」と言う面があるのですが(参考:非モテタイムズアクセス解析雑感 - 情報の海の漂流者),先にも述べたように,Twitter のツイートや Facebook のいいねはこれに比べて随分息が長いと言う特徴があります.プログラマの嫁が知るべき97のこと - Life like a clown を見ても,被ブクマ数はもうほとんど増加が止まっているのですが,Facebook の「いいね!」に関してはまだ伸びているようです.こう言った状況もあるので,これまでよりも少しは「記事の質が重視される」ようになるかもしれません.

後は,「Twitter 的に好まれる記事」,「はてブ的に好まれる記事」,「Facebook 的に好まれる記事」は (Facebook はまだよく分かっていませんが)やはりだいぶ違うようです.今,Topics and Knowledge 〜 はてブ「人気の話題と知識」〜 で「ツイート数と被ブクマ数のギャップをベースにしてホッテントリ入りした記事を分類する」と言う試みをしているのですが,なかなか面白い結果が見られています.

過去の記事を紹介する事の重要性

今回,改めて感じたことは「過去の記事を紹介する事の重要性」です.プログラマの嫁が知るべき97のこと は,去年の12月に纏めた記事だったのですが,プログラマが体験するべきではない50の危険なこと と言う似た趣旨の記事をまとめたついでに紹介した結果,今回のような現象が発生しました.「プログラマの嫁が〜」は 12月にも一度反響を頂いたのですが,そのときは被ブクマ数で言うと 50程度だったので,ここまで大きな反響が来るとは予想していませんでした.

TwitterFacebook 等の流行でこれまでとは異なるタイプの記事を好むユーザがかなり増えている感があります.そう言った人達に紹介する意味でも,過去の記事は積極的に紹介した方が良いなと感じました.

アクセス数問題とどう向き合うか

アクセス問題とどう向き合うかは難しいところです.私自身を例にとっても,別にアクセス数のためにブログを続けている訳ではないのですが,一方で,ある程度はアクセス数があって欲しいと言う思いもあります.

このサイトだけを読んでいる人にはわからないと思うが、私が書いた文章はニュースサイトに拾われやすい。意図してニュースサイト向けのテキストを書く場合もあるし、意図していないのに拾われてニュース化してしまう場合もある。ニュースサイトの管理者様に向けて「これ書いたので紹介してください」なんてお願いすることは一切なく、ただ拾われるのを待つのみである。

「ニュースの定義」の中で、ニュースとは人をおしゃべりに駆り立てる何か、と書いた。つい誰かに話したくなるようなネタを提供し続ければ、ニュースサイトに拾われる確率も高くなるだろう。本人が望むかどうかは別として。

(私の場合、ニュースサイトからのリンクがきっかけでウチのサイトの固定客となった人も多いので、各ニュースサイトの管理者様には本当に感謝している。)

友達を失くすつもりで - Simple - 憂鬱なプログラマによるオブジェクト指向な日々

このブログもホッテントリ入りしたときなどアクセス数が一時的に増加したとき,何人かに1人(100人に1人程度でしょうが)は過去の記事をずっと遡って読んでいてくれたり RSS リーダに登録してくれたりする人がいたりして,そう言うのは素直に嬉しく感じます.「アクセス数関係なく自分が書きたいと思う記事」と「ある程度アクセス数を見込んだ記事」をうまく書き分けていければ良いなぁと思いました.