Ghostscript のオプションのうちで分かりにくいものに -d オプションと -s オプションがあります.特に -dKey=Value の形になっているオプションに関しては,どちらを使って良いか分からない場合も多いです.
-s オプションの Value はどうも「名前」を表しているようです.PostScript や PDF の名前には先頭に "/" (スラッシュ)が付くのですが,-sKey=Value の形でオプションを指定すると Value を「名前」と判断して Value の先頭に自動的に "/" を付加するようです.
例えば,以下の 2つのオプションはどちらを指定してもまったく同じ意味になります.
-dProcessColorModel=/DeviceCMYK -sProcessColorModel=DeviceCMYK
以上から,Ghostscript の -s と -d オプションの使い分けは以下のようになります.
- -sDEVICE,-sOutputFile などは -s オプションとしてしか指定できない.
- -dKey の形になっているオプションは -s オプションでは代替不可能.
- -dKey=Value の形になっているオプションは,Value の先頭に "/" (スラッシュ) が付いている場合はそのスラッシュを除いた上で -s オプションで代替可能.
Ghostscript はオプション指定の仕方で結構いろいろな事ができるようなのですが,まだまだ把握しきれていない部分が多いです.