最近、自分が思うのは、はてな各サービスのヘッダーにある「あなたへのお知らせ」が無いと寂しいだろうな、ということだ。たしかに無くて困りはしない。しかし、あの機能は便利というより、かすかな中毒性があるのだ。
自分のブログ記事やブックマークコメントにはてなスターが付いた時や、はてなブログにコメントが付いた時などに、ヘッダーに赤地に白いメッセージ着信数が表示される。すると、なんだかちょっと嬉しい。
はてな各サービスのヘッダーにある「あなたへのお知らせ」の中毒性 - そっとチラ裏
確かに、はてなの通知システムは私もよく気になっています。この類の通知システムに中毒性がある事はコミュニティに関わらず皆感じているようで、例えば、以前に id:lovecall が mixi に関する記事の中で、その風潮を匂わすようなネタを投下していました。
こうなりました^^^^*2
*2:あ、コメントたくさんついてて羨ましいな、と思ったあなた。そんなことを自慢するためにSS張ったわけじゃないですよ。だってこんなのいつものことだもの。今さら自慢するほどのことじゃーありませんわオホホホホ!レスしてもすぐにレスがつくので、困ったことにいつどの瞬間も紅のトップページから赤文字が消えることはないんですのオホホホホ!!以上自慢終わり。
それがミクシィの選択か・・・ - べにぢょのらぶこーる
もう少し自分の記憶を遡ってみると、ロマンシング サ・ガ2 (以降)の「閃き」システム、もっと具体的に言うと「ピコーンと言う効果音とともに表示される電球アイコン」もかなりの中毒性を持っていたように思いますが、あれもこの通知システムに通じるところがあります。
中毒性のある通知システムを実現するために必要な項目
経験上、似たような通知システムでもモノによってはそれほど中毒性を感じないものもあるように感じるので、「中毒性のある通知システム」を実現するために必要な項目を少し考えてみます。
- 自分の欲望に直接関わるような情報のみに限られている事
- 一目で分かるような特徴的なデザイン(色、音、など)
- 二段階の通知方法(最初の段階では必要最低限の情報のみしか通知しない)
自分の欲望に直接関わるような情報のみに限られている事
1 点目については、例えば、Facebook の通知システムは、前述したはてなの通知システムとほぼ同じような形になっているにも関わらず、個人的には、そこまで中毒性を感じないように思います。
この理由としては、Facebook の場合は自分が参加しているコミュニティの他人の投稿など、自分の投稿に関する直接的なフィードバック以外の情報も通知するためであると考えられます。このシステム設計は「便利」ではあるのですが、自分の欲望(自分の投稿に対してフィードバックが欲しい等)とは少しずれたものも拾ってくるため、中毒性は薄れます。
一目で分かるような特徴的なデザイン
2 点目は、やはりパッと見てすぐに目に飛び込んでくるものは強いと言うもの。白地で比較的おとなしめのデザインの中で真っ赤なワンポイントの通知があると、どうしてもそちらに目を奪われてしまいます。この類のデザインは「自分が必要としていない情報」の場合は嫌悪(ウザい)感が増すだけで逆効果ですが、欲している情報である場合は前述した自分の欲望が刺激されて中毒性を高めます。
二段階の通知方法
3 点目。通知システムやロマサガの例を見ていて思うのは、「中毒性の観点から見ると、全ての情報を一度で簡潔に伝えることは必ずしも良くない」と言う事です。最初に必要最低限の情報のみを用いて「何かが起こった」と言う事実だけを通知すると、この通知が自分の欲望に関わるものである場合、その人の「ワクワク感」を刺激します。しかし、一気に全ての情報を通知した場合は、この「ワクワク感」が引き出されません。
やり過ぎると「ストレスの感じる UI」と言う印象を持たれる危険性もあるのでさじ加減が難しいですが、中毒性を持つシステムを実現する場合、こう言った「ユーザを焦らす要素」と言うものも必要とされそうです。