CubePDF シリーズの内、下記のバージョンアップを行いました。
今回の更新では、CubePDF シリーズの次期メジャーバージョンアップへ向けての準備段階として、PDF の編集処理を中心とした内部処理の修正が主となっています。特に大きな変更点としては、PDF の編集用ライブラリとしてこれまで利用していた iTextSharp (iText5) を iText7 に移行した点が挙げられます(ただし、.NET Framework 3.5 向けについては、引き続き iTextSharp が利用されています)。
いくつかのオプションの先行実装について
今回の更新では、基本的には機能の変更はありませんが、いくつかのオプションについて先行実装しました。現時点では、これらのオプションはレジストリを修正する事で設定を変更する事ができます。次期メジャーバージョンアップで設定画面を整えた後、改めて正式実装とする予定です。
CubePDF Utility
CubePDF Utility では、下記 3 点のオプションが追加されました。これらのオプションは、レジストリの下記サブキー下に定義されます。
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\CubeSoft\CubePDF Utility2
- Temp (REG_SZ)
CubePDF Utility が PDF の編集を行う際に、一時ファイル等を作成する作業用として使用するフォルダーの絶対パスを記載します。何も設定しない場合は、これまで通り、保存先と同じフォルダーが使用されます。 - Smart … 0 or 1 (REG_DWORD)
初期設定では、CubePDF Utility は PDF ファイルを結合する際にフォント情報等で重複するものがあった場合、これらの情報を統合してファイルサイズを削減しようと試みます。しかし、場合によっては、この処理が原因で編集後の PDF ファイルに意図しない変更が反映される事があるようです。Smart の値を 0 に設定すると、この挙動を無効化する事ができます。ただし、編集後の PDF ファイルのファイルサイズが大きくなる傾向がありますので、その点はご了承下さい。 - RecentVisible … 0 or 1 (REG_DWORD)
CubePDF Utility では、メイン画面に最近開いた PDF 形式と予想されるファイルの一覧を表示しています。RecentVisible を 0 に設定すると、この一覧が表示されなくなります。尚、CubePDF Utility は、Windows 自体に保存されている「最近開いた項目」の情報を利用しています。最近開いたファイルの保存自体を無効化したい場合は、Windows の「個人用設定」画面「スタート」タブの「スタートメニューまたはタスクバーのジャンプリストとエクスプローラーのクイックアクセスに最近開いた項目を表示する」をオフにする等して下さい。
CubePDF Page
CubePDF Utility では、下記 2 点のオプションが追加されました。これらのオプションは、レジストリの下記サブキー下に定義されます。
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\CubeSoft\CubePDF Page
- Temp (REG_SZ)
CubePDF Page が PDF の編集を行う際に、一時ファイル等を作成する作業用として使用するフォルダーの絶対パスを記載します。何も設定しない場合は、これまで通り、保存先と同じフォルダーが使用されます。 - Smart … 0 or 1 (REG_DWORD)
PDF を結合する際に、ファイルサイズ削減の試みを無効化します。詳細については、CubePDF Utility の項目を参照下さい。