SNSの危険性

ヤフー、日本でも「Yahoo! 360°」を開始してSNSに本格参入とのこと.最近,SNSが増えてきました.

mixiを始めとするSNSの存在意義については,以下の文章が参考になります.

インターネットはオープンな無限の広がりを持った世界ですが、その「オープン」であるがゆえの危険性も伴った世界であることは近年誰しも感じられるところだと思います。「匿名性」であるがゆえの「自由」と「危険」。この危険を極力抑え、ネット上のコミュニケーションを活性化させるサービスとして、2004年春あたりから、我が国でも「ソーシャルネットワーキングサービス」が登場しております。

特に,2ちゃんねるを代表するような匿名制の掲示板(コミュニティ)では暴言・中傷が絶えず,その現状を嫌う方も数多く存在しています(「2ちゃんねる」というだけで吐き気がする,という人さえ見かけます).SNSには,そういった暴言や中傷をある程度排除するという目的も併せ持っているのではないかなと思います.その意味では,SNSは一定の成功を収めました.

ただし,SNSにもまたいくつかの危険性が潜んでいます.そのひとつとして,「群れる」という事の危険性が挙げられます.人は,「匿名」となって身の安全が保証される(または,保証された気になる)と攻撃的になります.その攻撃性が,他人を暴言・中傷するなどの行為によって表面化してきます.そして,これと同様の攻撃性が,「群れる」ことによっても(気が増長するなどの理由で)発生します.例えば,暴言・中傷は絶対許せないという人ばかりが群れた場合,暴言・中傷をする人に対して非常に攻撃的になり,暴言・中傷を行う人を排除するためには暴言・中傷も厭わないというある種,本末転倒な状況も生まれてきたりします.

また,別の危険性として,日本人の気質(島国根性)から来る危険性も挙げられます.吉村智樹の原宿キッス〜うれしはずかしな日々〜:mixiに気をつけろ!から.

ある人は、入った瞬間に、「これ、アメリカなら本来の“ソーシャルネット・ワーキング”ができるけど、日本人みたいに仲間意識が異様に強いと、たちまちマイミクもろとも廃人になるで」と見破ったそうです。特にマイミクが少数の人は。そもそも海外で生まれたメディアですから、そのままでは島国の日本人には本来の目的では適応しないのです(あるいは適応しすぎるのです)。

上述されているように,日本人は元々,仲間意識が強くややもすれば閉塞的な空間が生まれます.そして,その閉塞的な空間は,その空間に属している人からすれば非常に心地よいものとなってきます.その結果,その閉塞的な空間へ過度に依存したり,その空間を壊そうとする者を徹底的に排除しようとします.

SNSの良さと言うものも,もちろん多く存在します.ただ,やはりメリット・デメリットは知っておいた方がいいのではないのかなと.

もちろん、mixiには、いいところ、楽しいところがたくさんある。本当の親友が新たにできることもあるし、懐かしい再会もある。要は使い方です。ただ「48万人の広大な閉じた空間」に立ち向かうなら、それ相応の強靭な精神も必要。