社会人基礎力が低い人が,大学での課外活動に取り組まない層の中にいる

課外活動に積極的に参加した者は、就職した会社が第一志望企業である率と、上司とコミュニケーションが取れていると思う率、職場で自分が期待されていると感じる率は非参加者に比べて高いという結果に。そして、職場での人間関係にストレスを感じる率は低いという結果が出たそうです。

http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070313_work_communication/

この類の話題も定期的に見かけ,少し辟易としてしまっている感もありますが.

課外活動などを行っていると,どうしても“友達ではない誰か”と接していかなければならないため,時間が経つごとに徐々にそういった人たちと“無難に付き合っていく”方法を覚えていきます.経産省が定義した社会人基礎力を見ると社会人基礎力と言うものは多岐に渡っているようですが,実際にはどうしても“波風を立てずに他者とうまく(無難に)やっていく”能力が重視されがちになります.その意味では,課外活動によって“波風を立てずに他者とうまく(無難に)やっていく”という狭義の社会人能力が高くなると言うのは正しいとは思います.ですが,その能力は必ずしも課外活動でなければ得られない訳ではなく,この理由だけで,課外活動のある/なしで記事ほどの差が付くとは思えません.

結局のところ,上の記事にも書かれてある通り“まあ、他者とのコミュニケーションを取りたくない人はわざわざ課外活動はしないでしょうけど”という言葉が答えなのだろうと思います.つまり,課外活動(クラブ・サークル)をしなかった理由と言うものには様々なものが存在しますが(e.g., 自分のしたい事を行っているクラブ・サークルが存在しなかった,他に時間をかけたい事があった),その中に“あまり他者と接したくなかった”と言う理由で課外活動を行わなかった人が含まれており,そう言った人の存在が就職率の差などに影響を与えているのだろうと思います.

結論が見えませんが.課外活動を行うことによって,今回挙げたような協議の社会人基礎力はある程度は向上すると思います.しかし,だから課外活動をするというモチベーションにまでなるのかと言うと,微妙だろうなといったところです.