親の教育力

家庭の教育力:9割が「低下」、背景に過保護という記事が目に止まりました.この手の話題も最近多いですね.

さて,上の記事などで言われているように,本当に親の教育力は低下しているのでしょうか.個人的には,失われているものは教育力ではなく親の自信なのではないかと思っています(過保護になってきたというのは共感できる部分もあるが,今回はその事は置いておく).

親の教育力は、平均すれば低下していない。親に責任が重くなったため、親の差がそのまま子供に反映されるようになった。出来の悪い親の子供は、出来の悪い子供になる確率が高い。

重い親へのプレッシャーにより、親から自信と余裕が奪われていく。もともと存在しない親の教育力を回復させようとするよりも、親の自信と余裕を回復させるべきではないか、と私は思っている。

http://simple-u.jp/pd200411.html#2004-11-26

親に自信が回復すれば,子供の教育にも改善が見込めます.例えば,上記の記事では具体的な課題としてあいさつや規則正しい食生活など基本的な生活習慣が挙げられていますが,習慣というものは必ずしも説明できるような明確な理由があって行われている訳ではないものも多く存在します.そのため,子供に習慣をしつける場合には,論理的な説明を行い納得させた上でやらせるという方法ばかりを取る訳にもいかず,有無を言わさずに従わせる強引さも時には必要となってきます.この時,自分の教育に自信がなければ,子供に対してあまり強く言うことができません.

実際,青少年育成運動推進指導員と子を持つ親を比較して前者の方が教育力があるのかどうかは誰にも分かりません.こういった事を専門で行っているからには,ある程度のノウハウは持っているでしょうから多少,親よりも教育力があるのは事実でしょうが,では具体的にどの位か(もしくは,親にそこまで強く言えるほどなのか)と問われると,それに答えることは難しいのではないのでしょうか.それにも関わらず,親に対して強く言えるのは,自分(の教育力)に自信を持っているからではないかなと思います.